ハンドケアと出会ってから今まで、何人の手に触れてきたことでしょう。驚くことに、初めてハンドケアセラピスト認定講座で触れた方の手の感触を、私は今でも覚えています。習いたてのハンドケアを練習した家族の腕の重みも、この手が記憶しています。
講師になってからも大勢の手に触れ、交流させていただいていますが、出会った方の記憶が手の温もりと一緒によみがえり、今頃どうされているかしら…と思うことがよくあります。そんなことが本当にあるの?と訝しがられるでしょうか。でも、ハンドケアセラピストになられた方なら、おわかりいただけると思います。
認知症を患っていた義母にハンドケアをした時の微笑み、施術が終わっても私の手を握り続けていたおばあちゃま、ママとハンドケアを受けてご満悦な小さな貴婦人のような少女の手、ケア中ずっとおしゃべりに夢中だったおじいちゃま。ハンドケアは、こんなに素敵な思い出でセラピストの心を満たしてくれます。
心のこもったハンドケアは単なるマッサージではなく、施術する側・される側がおたがいを思い、相手の心をそっと手で包み込むような温かい気持ちが沸き起こります。
講座で池田校長が「ハンドケアで世界平和を目指しています」と言うと、教室中に楽しい笑いが生まれます。ハンドケアを通じて多くの方が互いを思いやる気持ちを持てたなら、それも夢ではないでしょう。そんな希望に満ちたハンドケアを、一人でも多くの方に伝えていけるよう、これからも楽しくわかりやすい講座をめざします。
皆様から素晴らしい癒しをいただけることに、心からの感謝を込めて。